少し前から歴史全般に興味を持ちまして、今は「銃・病原菌・鉄」という本を読んでいます。
読んでみて学んだ事や面白いと思った事を少しずつまとめて書いていこうと思っています。
人類の歴史に興味がある…というと大げさですが、過去を知る事で今に活かせることも多いと思います。もしくは雑談のネタにでもなればと思い、書いていきます。
読んだのはこの本。「銃・病原体・鉄」です。
文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
- 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰
- 出版社/メーカー: 草思社
- 発売日: 2012/02/02
- メディア: 文庫
- 購入: 27人 クリック: 421回
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「銃・病原体・鉄」というのは人類の歴史に大きな影響を及ぼした要素ですが、この本では人類がどのように地球全土に広がっていったのか?という所から始まります。
まずは人類がほぼ全ての大陸に住むようになるまでの歴史に関して学びました。
今回の学びの概要
・4万年前に初めて人類が船を使い、オーストラリア大陸に渡った。
・1万3千年前にシベリアに居た人類はベーリング海峡(当時陸続き)を渡り、アメリカ大陸に渡った。
・人類が進出したと同時に、その地域の大型動物は絶滅した。
・大型動物が絶滅した地域では、現地の動物を家畜化する文化が生まれなかった。
・人類が暮らし始めた時期の違いが、その後の地域ごとの文明発展のスピードに影響を与えたのだろうか?
では一つずつ短めに説明をしていきます。
人類のオーストラリアへの進出
今からおよそ3万年前~4万年前、人類はオーストラリア大陸に進出していったと言われています。
当時は現在よりも海水面の水位は低かったものの、オーストラリア大陸とバリ島の間は海で隔てらていました。
オーストラリア大陸に人類が渡る為には船が必要だったのです。
この時、人類が初めて船を使って海を渡ったのではないかと考えられています。
この頃オーストラリアに渡った人々は、目視できる範囲にある島には小舟を使って渡る事には慣れていて、それがオーストラリアにも渡ることを容易にしたとも考えられています。
オーストラリアの大型動物は何故絶滅したか
オーストラリア大陸にもともと生息していた大型の動物は、人類が渡ったのとほぼ同時期に絶滅しています。
これにはいくつかの説が存在していますが、決定的な証拠は見つかっていないようです。
仮説としては大きく3つがあります。
・4万年前にオーストラリアに渡ってきた人類によって狩りつくされてしまった。
・4万年前にオーストラリアに渡ってきた人類によって間接的に絶滅に追い込まれた。
・気候変動によって大規模干ばつに見舞われた際に絶滅した。
決定的な証拠は無いものの、著者は気候変動による絶滅は否定しています。
理由としては以下があります。
・乾燥地帯以外でも絶滅が見られる事
・過去何万年もの間を気候変動を乗り越え生き延びてきた大型動物が、人類が訪れた時期に気候変動によって絶滅してしまう事は考えにくい。
結局絶滅の原因は結論は出ていません。
寒冷地にも移住し始める人類
オーストラリアに続いて、人類はユーラシア大陸の最寒冷地にも住み始めたそうです。
約2万年前にはシベリアにも住み始め、この為にマンモスが絶滅したという説があります。
とりあえず大型動物を絶滅させていく人類恐るべしです。あくまで仮説ですが…
南北アメリカ大陸への進出
シベリアに住み始めた人類は、約1万5千年前にシベリアからアラスカに向けて、アメリカ大陸へと進出していきました。
食料や衣服の材料となるマンモスを追っていったとも言われています。
現在はシベリアとアラスカを隔てるベーリング海峡も、1万5千年前は陸続きだったので歩いて渡ることができました。
この過去に存在した陸地はベーリング地峡と呼ばれています。
アメリカ大陸に渡った人類は狩猟民族だった為、長距離の移動には慣れていました。
このため、数を増やすと同時に瞬く間に大陸全土に広まっていたようです。
1万5千年前のアメリカにもオーストラリアと同様に像やオオナマケモノといた大型動物が暮らしていましたが、ここでも人類の移住の時期と同時に絶滅します。
しかもオーストラリアの時と違い、人類が大型動物を狩っていた証拠が数多く発見されています。
それでも気候変動の影響による絶滅という説もあり、論争に決着はついていないようです。
大型動物絶滅の影響
絶滅の理由が何せよ、この本の趣旨で重要なのは原因ではなく、大型動物の絶滅が人類の歴史にどのような影響を与えたのかという点になります。
大型動物がいなくなったことで、オーストラリアやアメリカでは動物を家畜化するという文化が生まれる事は無かったとの事です。
今でこそオーストラリアといえばオージービーフが有名ですが、飼育が始まったのは西暦1788年からとごく最近の出来事です。
まとめ ~ 地球全域で人類が暮らすようになる
アメリカ大陸に人類が進出したことで、地球上のほぼ全ての地域で人類が暮らすようになりました。
小さな島々や離島には、だいたい紀元前1万年以降の間に人類が住み始めています。
地域ごとに人類が暮らし始めた時期が違ってくるわけですが、この事がその後の地域ごとの文明発展に何らかの影響を与えてきたか?という部分が、この本で追っていく謎になります。
大型動物の絶滅と、家畜の飼育という知恵の有無も影響を与えたのかもしれません。
その答えが我々の未来にどう繋がっていくのかも、興味深いところです。
引き続き読み進めてみようと思います。
今日は以上です。
またよろしくお願いいたします。
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- 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰
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文庫 銃・病原菌・鉄 (下) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)
- 作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰
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